暗き森の幻想 | ユークリッド空間の音

暗き森の幻想

N.Medtner(1880~1951)


ニコライ・メトネルは、ロシアの作曲家です。

同じ門下にスクリャービンがおり、

また、ラフマニノフと親友だった、ということです。

作品は主にピアノ曲であり、

特に、生涯に渡って書き続けたソナタは

比類なき難易度、完成度を誇ります。

作風は、緻密な和声に基づいた渋味のある曲。

その作風から、「ロシアのブラームス」、

或いは「ロシアのショパン」とも呼ばれているようです。


メトネルは、その曲の難易度故か、

長らく一般に知られませんでしたが、

最近では彼の曲が再評価されています。

有名な弾き手としては、

カナダのマルク・アンドレ・アムラン、

そして同じロシアのイリーナ・メジューエワ等がいます。

上で挙げたソナタの他に、

曲集「忘れられた調べ」が有名ですね。

さて、メトネルと言うと、

難しい曲として有名ですが、

中には比較的易しい曲もたくさん作っています。

代表的なのが、「おとぎ話」シリーズ。

「おとぎ話」と題された曲は幾つもあり、

メトネルは、幻想的な小品をこう称していたようです。

きょうはその中から、Op.8-1を紹介したいと思います。

midiのあるページはこちら

(私のHPで、midiは私が打ち込んだものです)

これは私もお気に入りの曲で、

実際に演奏会で発表したこともあります。

これを聴いて頂ければ、

メトネルの作風が少しでも解って頂けるかな、と

思います。